エラーメッセージへの対応
emath を含んだソースリストをタイプセットしたときに出るエラーの対応法をまとめます。
以下,エラーメッセージをアルファベット順に並べます。
! Argument of \@sect has an extra }. †
- \section コマンドの引数にコマンドを配置する場合,\protect をかぶせる必要がある,場合があります。
! Dimension too large. †
- 数値計算がオーバーフローしました。
- 0で割ったなどというのは論外です。
- TeX は数値計算ソフトではありません。
128*128 でオーバーフローします。
- zahyou環境においては,\unitlength を 1cm 程度に大きくするのが有力な対策です。
! emathPp Error : Perl との連携ができていません。. †
- Perl との連携機能がインストールされていません。
- 詳しくは,emath のドキュメント samplePp.pdf をご覧ください。
! emathPs.sty needs graphicx.sty. †
- emathPs.sty は,graphicx.sty を前提としています。
emathパッケージのロードに先立って
\usepackage{graphicx}
を記述しておく必要があります。グラフィックドライバは,環境に応じて適宜指定します。
! emathPut : 方位の指定が異常です:[c]. †
- \emathPut コマンドの簡易文字列配置指定において,使用可能な文字は
e, w, s, n
のみです。
c, l, r, t, b
は,(0,0) など位置微調整ベクトルを前置しなければなりません。
詳しくは,\emathPut の書式をご参照願います。
! EMpsrectbox needs emathPb.sty. †
- EMpsrectbox環境は,emathPb.sty に下請けを出しています。
\usepackage{emathPb}
を記述しておく必要があります。
! File ended while scanning use of \..... †
- コマンド \..... において,`{' と `}' の対応がおかしい。
! HenKo needs color.sty. †
- \HenKo は,color.sty で定義されている \colorbox を用いますから,
emathパッケージのロードに先立って
\usepackage{color}
を記述しておく必要があります。グラフィックドライバは環境に応じて適宜指定します。
! LaTeX Error: Environment..... †
- コマンド・環境が未定義です。
- そのコマンド・環境が定義されているスタイルファイルをロードします。
! LaTeX Error: Environment edaenumerate undefined. †
- edaenumerate環境は emathEy.sty で定義されています。
- プリアンブルに \usepackage{emathEy} を附加します。
! LaTeX Error: Environment hyou undefined. †
- hyou環境は emathT.sty で定義されています。
! LaTeX Error: Environment mawarikomi undefined. †
- mawarikomi環境は emathMw.sty で定義されています。
- プリアンブルに \usepackage{emathMw} を附加します。
! LaTeX Error: Environment nidan undefined. †
- nidan環境は emathOld.sty で定義されています。
- プリアンブルに \usepackage{emathOld} を附加します。
! LaTeX Error: Environment rectbox undefined. †
- rectbox環境は emathPb.sty で定義されています。
! LaTeX Error: Environment zahyou undefined. †
- zahyou環境は emathPh.sty で定義されています。
- プリアンブルに \usepackage{emathPh} を附加します。
! LaTeX Error: File `....sty' not found. †
- ....sty が見つからない,というエラーです。
- スペルミスをチェックしましょう。
- 環境によっては,大文字・小文字の別も問題となります。
- 新しいスタイルファイルを追加したときは,環境によっては mktexlsr を実行する必要があります。
! LaTeX Error: Missing \begin{document}. †
- \begin{document}より前に置くことが出来ない記述があります。
- よくあるのは,全角の空白文字を配置したのが原因という場合です。
! LaTeX Error: No counter '.....' defined. †
- counter ..... が未定義です。
- そのカウンタを定義しているスタイルファイルをロードする必要があります。
! LaTeX Error: Undefined color `lightgray'. †
- emathパッケージでは,lightgray という color を emathPh.sty で定義しています。
emathPh.sty をロードしなければなりませんが,その前に color.sty をロードしておくことが前提です。
! No room for a new \dimen . †
- tex では,
\dimen レジスタは 255個まで
という制約があり,それを超えてしまったというエラーです。
- 使うスタイルファイルを少なくしたり,\dimen を通常の制御綴に転化したりして凌ぐこととなります。
まずは,無用のスタイルをロードしないことから試みてください。
! No room for a new \write . †
- tex では,
\newwrite で使用可能なレジスタは 16個まで
という制約があり,それを超えてしまったというエラーです。
- 使うスタイルファイルを少なくしたり,ファイルハンドルを共有化したりして凌ぐこととなります。
まずは,無用のスタイルをロードしないことから試みてください。
! Package keyval Error: .... †
- "key=val" 形式でオプションを与えているとき,key が未定義です。
- その key を定義しているスタイルファイルをロードします。
! Package keyval Error: xscale undefined. †
- 'xscale' は,emathPxy.sty で定義されています。
プリアンブルに \usepackage{emathPxy} を付加します。
! Package keyval Error: yscale undefined. †
- 'yscale' は,emathPxy.sty で定義されています。
プリアンブルに \usepackage{emathPxy} を付加します。
! Perl が正しく実行されていません。. †
- perl の作業結果ファイルを読もうとしましたが,ファイルが存在しません。
perl がエラー終了している可能性が大です。
コマンドプロンプトで作業をしてみると,原因がわかるでしょう。
! TeX capacity exceeded, sorry ..... †
! TeX capacity exceeded, sorry [hash size=.....]. †
- emath のドキュメント sample.tex (sample.pdf)
9 メモリ不足への対応
をご覧ください。
! TeX capacity exceeded, sorry [main memory size=.....]. †
- emath のドキュメント sample.tex (sample.pdf)
9 メモリ不足への対応
をご覧ください。
! TeX capacity exceeded, sorry [number of strings=10603]. †
- emath のドキュメント sample.tex (sample.pdf)
9 メモリ不足への対応
をご覧ください。
! TeX capacity exceeded, sorry [pool size=.....]. †
- emath のドキュメント sample.tex (sample.pdf)
9 メモリ不足への対応
をご覧ください。
! TeX capacity exceeded, sorry [save size=....]. †
- emath のドキュメント sample.tex (sample.pdf)
9 メモリ不足への対応
をご覧ください。
! Undefined control sequence. †
- 上記メッセージの次の行の末尾が未定義と認定されたコマンドです。
- スペルミスをチェックしましょう。
- そのコマンドが定義されているスタイルファイルはロードされていますか。
- 次の行の末尾のコマンドによる分類です:
\bekutorukata †
- bekutorukata.sty をロードしなければなりません。
\color †
- color.sty をロードしなければなりません。
\colorbox †
- color.sty をロードしなければなりません。
\columnbreak †
- multicol.sty で定義されています。
これを読み込んでいるにもかかわらず,エラーが出る場合は,バージョンが古いのが原因です。
multicol.sty を更新します。(toolsパッケージに含まれています。
\define@key †
- keyval.sty で定義されているコマンドです。
graphicx.sty からロードされますので,graphicx.sty を読み込んでおけばよいでしょう。
\Deruta †
- \Deruta は emathPh.sty で定義されています。
\drawline †
- \drawline は,epic.sty, eepic.sty で定義されていますが,
emathパッケージでは,emathPh.sty で再定義しています。
emathPs.sty を使用するときは,それに先立って emathPh.sty をロードしておかないとこのエラーが発生します。
\Gurafu †
- \Gurafu コマンドは,obsolete です。どうしても使いたいときは,emathOld.sty をロードします。
\headchar †
- \headchar は emathC.sty で定義されています。
\isodd †
- \isodd は ifthen.sty で定義されています。(ifthen.sty は LaTeX標準配布です。)
emathパッケージでは,ifthen.sty は必ず読み込まれています。
それでもエラーが出るということは,ifthen.sty が古い,多分 LaTeX209 時代のものが読み込まれているのでしょう。
そのあたりログファイルでお確かめください。
\resizebox †
- graphicx.sty を読み込んでおかなければなりません。
\rotatebox †
- graphicx.sty を読み込んでおかなければなりません。
\yGurafu †
- \yGurafu コマンドは,obsolete です。どうしても使いたいときは,emathOld.sty をロードします。
! Use of ...... doesn't match its definition. †
- コマンド ..... の使用法が正しくないことを示します。
- そのコマンドの引数内に,更に別のコマンドが含まれるときは,それに \protect をかぶせると解決することがあります。
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