\Iwarizan
整数の割り算を筆算形式で示します。
\warizan も同義のコマンドですが,
emathWs.sty
でも
実数 ÷ 整数
を筆算形式で示すのに同名のコマンドがありますから,
両者を区別する必要があるときは \Iwarizan のコマンド名を用います。
定義されているスタイルファイル †
emathW.sty
書式 †
\Iwarizan<#1>#2#3
- #1
- オプション引数で
- M
- 問題のみを表示します。
- A
- emathAe.sty と連携して,答を巻末にまとめます。
- a
- 問題部を筆算形式とします。
- D
- 解答部の筆算形式の下に「商 ... 余り」も表示します。
- d
- さらに,問題部を筆算形式とします。
- K
- <D>オプションにおいて,解答部に筆算形式を示さず答のみを表示します。
- k
- <d>オプションにおいて,解答部に筆算形式を示さず答のみを表示します。
- #2
- 被除数
- #3
- 除数
\QRformat#1
- #1
- <D>, <d> オプションにおいて,書式を指定します。商の数値を置く部分は \wariQ, 余りの数値を置く部分を \wariR と記述します。
デフォルトは
\\[-.75\baselineskip]%
\hspace*{1ex}\ensuremath{\wariQ\,\cdots\,\wariR
\QRformatK#1
- #1
- <K>, <k> オプションにおいて,書式を指定します。商の数値を置く部分は \wariQ, 余りの数値を置く部分を \wariR と記述します。
デフォルトは
\wariQ~...~\wariR
基本例 †
- 桁間隔を空けたいときは
\hissanketasep コマンド
を用います。引数は単位付きの数値です。
問題のみ †
オプション引数 <#1> に M を与えることで
答は表示せず,問題のみを筆算形式で表します。
答を別に(1) 埋め込み †
emathAe.sty を併用して,答を別にします。
表示形式(<A>) 問題は通常形式,答は筆算形式 †
\Iwarizan に<A>オプションをつけます。
上は
\usepackage[continue]{emathAe}
としていますから,問題のすぐ後に答が表示されます。
emathAe のロードオプションを
maskanstrue/false
とすれば,答を非表示にしたり/表示したり出来ます。
表示形式(<a>) 問題・答ともに筆算形式 †
- 問題も筆算形式とするには,<a> オプションを用います。
表示形式(<D>) 問題は通常形式,答は筆算形式の他に「商 ... 余り」 †
答えに,
商 ... 余り
という形式も追加するのが <D> オプションです。
表示形式(<d>) 問題・答とも筆算形式で,他に「商 ... 余り」 †
「商 ... 余り」部分の書式変更 †
<D> または <d> オプションにおける出力形式「商 ... 余り」を変更するには,\QRformat コマンドを用います。
引数内で「商」は \wariQ, 「余り」は \wariR とします。
表示形式(<K>) 問題は通常形式,答は「商 ... 余り」 †
答えを
商 ... 余り
という形式にするのが <K> オプションです。
表示形式(<k>) 問題は筆算形式,答は「商 ... 余り」 †
- 問題を筆算形式とするには,<k> オプションを用います。
「商 ... 余り」部分の書式変更 †
<K> または <k> オプションにおける出力形式「商 ... 余り」を変更するには,\QRformatK コマンドを用います。
引数内で「商」は \wariQ, 「余り」は \wariR とします。
答を別に(2) 巻末にまとめる †
次は,
\usepackage{emathAe}
としていますから,答は巻末にまとめられます。
答を別に(3) 問題を乱数で生成 †
さらに,
emathRn.sty
emathQf.sty
などと連動させて,問題を乱数で生成することも可能です。
注意事項 †
- \warizan も \Iwarizan と同義のコマンドですが,
emathWs.sty でも実数(小数点つき)を整数で割るコマンドが同名で定義されています。両者を区別するには,
整数 ÷ 整数を \Iwarizan
実数 ÷ 整数を \Rwarizan
とします。emathW.sty, emathWs.sty の一方のみを使用する文書では,\warizan コマンドがまぎれなく使用できます。
関連事項 †
- 筆算
- \Rwarizan
- \Itasizan
- \Ihikizan
- \Ikakezan
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