\HenKo
線分の長さなどを表示するために 線分の両端を円弧で結び,その中点に文字列を配置します。
emathPh.sty
\HenKo[#1]<#2>#3#4#5
#2 における有効な key は
0 (arc) | 円:デフォルト |
1 (ellipse) | 楕円 |
2 (triangle) | 折れ線(辺と併せて三角形) |
3 (parallel) | 平行線 |
4 (bracket) | 大括弧(辺と併せて長方形) |
6 (trapezoid) | 折れ線(辺と併せて等脚台形) |
7 (paren) | 小括弧(両端の四分円を線分で結ぶ) |
8 (brace) | 中括弧 |
以下,emathPs.sty で定義されている pszahyou(*)環境特有のオプションです。
\HenKoTyuuten
\HenKoP
コマンド\HenKo は,必須の引数を3個とります。
\HenKo{端点1}{端点2}{円弧中央に配置する文字列}
点線における点のサイズを変更するには, \henkodotsize#1 コマンドを用います。#1 は単位を伴う寸法です。 そのデフォルト値は 0.5pt としてあります。
辺弧を破線で描画するのが <hasenLG=..> オプション です。このオプションは \Enko コマンドに引き渡されます。 詳細は \Enko コマンドのページをご覧ください。
辺弧に色をつけるには <henkocolor=..> オプション を用います。右辺値はカラーネームです。
<yazirusi=.> オプションで,辺弧に矢印をつけることが出来ます。 右辺値は a : 終点に矢印 r : 始点に矢印 b : 両方に矢印
辺弧と線分の距離 -- 辺弧中点と線分の距離は, デフォルトでは 1.6ex となっています。 これを変更するオプションが henkoH=.. です。右辺値は単位を伴う長さです(デフォルト値 1.6ex)。
文字列が長いときなど、文字列を動かしたいときがあります。 そのためのオプションが <putoption=..> です。 右辺値は,\Put の配置微調整オプションです。
上の場合のように文字列が長い場合,文字列が線分と平行となるように回転させることも可能です。
文字列を配置する基準点は、辺弧中点ですが, 場合によっては移動したいことがあります。 下の例では,線分ACの長さを示す x を右下に移動したくなります。
文字列配置基準点を変更するもうひとつのオプションが henkomoziH=.. です。
上の<putpos=..>オプションは, 文字列配置基準点を円弧上で 動かします。 下の図で,黒丸がデフォルトの配置基準点 (\HenKoTyuuten), 赤丸が <putoption=..>オプションで指定した配置基準点 (\HenKoP)です。
それに対して,<henkomoziH=..>オプションは 辺弧の中心と辺弧の中点を結ぶ直線上 を動かします。 右辺値は,単位を伴う長さで, 辺弧中点(下図黒丸)と配置基準点(赤丸)の符号付距離 を指定します。 正の場合は,円の外部に 負の場合は,円の内部に 設定されます。
辺弧と文字列を単に重ね打ちすると
そこで,\HenKo では,文字列を白抜きで \colorbox{white}{文字列} として配置しています。
このさい,\fboxsep の値は 1pt に設定しています(局所的で他には影響は及びません)。 その値を変更するには henkosep=.. オプション を用います。右辺値は単位を伴う長さです。 特に,デフォルトの \fboxsep にすると 白抜きが線分ABにかかって,一部が欠けてしまいます。 これが 1pt と小さめにしている理由です。
さらに小さく 0pt にしてみましょうか。 ちょっとせせこましい感じがします。
デフォルトでは,文字列は白抜きで配置されます。 しかし,文字列を辺弧の傍に配置するときは白抜きしたくないこともあります。 下の例では,白抜きの部分が辺弧にかかってしまいます。
白抜きをするか否かを決めるオプションが <sironuki=..> で,右辺値は true false のいずれかです。下の例では false として,白抜きをせずに文字列を配置しています。
\HenKo で描画される弧は,デフォルトでは円弧です。 これを変更するオプションが <henkotype=..>オプション です。
特に指定しなければ,円弧が描かれますが henkotype=0 あるいは henkotype=arc としても同じです。
弧を楕円にするオプションが henkotype=1 あるいは henkotype=ellipse です。
楕円弧を破線とするには,hasen=.. オプションを併用します。 ただし,この併用は pszahyou(*)環境ではできません。 代えて,<dash=..> オプションを併用します。
弧を折れ線として,辺と併せて三角形となるようにするオプションが henkotype=2 あるいは hekotype=triangle です。
辺と平行な線分を描画するのが henkotype=3 あるいは henkotype=parallel です。
これでは余り使い道がなさそうですが, 弧(この場合は線分)の両端に矢印を入れるとか
さらに,辺の両端と弧(この場合平行線)の両端 を結ぶ線を引くオプション henkosideb=.., henkosidet=.. を用いると,使える場面がありそうです。
これらのオプションの右辺値は実数(無名数)で 0 のとき辺の両端 1 のとき弧の両端 となります。
辺の両端と弧(弧の場合平行線)の両端 を結ぶ線を加工(線の太さ,色,破線) したいときは, <henkosideoption=..> オプションを用います。右辺値は \Drawline に引き渡されます。
両端に四分円を描き,それらを線分で結びます。
弧を折れ線で描画し,辺と併せて長方形を作ります。
<oval=..>オプションと併用して,コーナーを丸くすることも出来ます。
弧を折れ線で描画し,辺と併せて等脚台形を作ります。
弧と弦の間を塗りつぶすオプションが <paintoption=....> です。右辺値は \emPaint に引き渡すオプションです。
0 (arc) | 円:デフォルト |
4 (bracket) | 大括弧(辺と併せて長方形) |
6 (trapezoid) | 折れ線(辺と併せて等脚台形) |
pszahyou環境では,線が太めになります。
この場合,辺弧の太さを細くしたい,という場合に linewidth=.. オプションを用います。 右辺値は,単位を伴う長さです。無名数の場合,単位は 0.1pt とみなされます。
pszahyou(*)環境で,円弧を破線とするには <dash=..> オプション を用います。右辺値は \setdash コマンドの引数です。
複数の \HenKo があるとき,[#1]<#2> オプションが同じものを一つにまとめるのが \HenKos コマンドです。